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【集合位相】集合論の基礎#1


ここでは、集合論の基礎確認をします。
動画でも解説していますので、よければそちらも見て下さい。

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集合の包含関係

集合には、要素を含むことができます。例えば、自然数の集合 \mathbb{N} = \{1, 2, 3, \ldots\} は、1, 2, 3, ...などの要素を含んでいます。
また、空集合 \emptyset は、どの要素も含んでいない集合です。

集合 AB があるとき、ABを「含む」ということを、AB の「部分集合である」といい、記号 A \subseteq Bで表します。
これは、「A のすべての要素は B の要素である」という意味になります。

例えば、自然数の集合 \mathbb{N} = \{1, 2, 3, \ldots\}と偶数の集合 E = \{2, 4, 6, \ldots\} を考えます。
このとき、E\mathbb{N} の部分集合であり、E \subseteq \mathbb{N} と表せます。
なぜなら、E の要素である2, 4, 6, ...は、全て自然数でもあるからです。

また、空集合 \emptyset は、どの集合の部分集合でもあると言えます。
すなわち、任意の集合 A について、\emptyset \subseteq A が成り立ちます。

包含関係の性質

部分集合に関するいくつかの性質を紹介します。

自明な部分集合

任意の集合 A について、A \subseteq A が成り立ちます。
これは、A は自身を含んでいるためです。
また、空集合 \emptyset は任意の集合の部分集合であるため、A がどのような集合であっても、\emptyset \subseteq A が成り立ちます。

部分集合の推移律

A \subseteq B かつ B \subseteq C が成り立つとき、A \subseteq Cも成り立ちます。この性質を「部分集合の推移律 (transitivity of inclusion)」といいます。

この性質から、ある集合 Aに対して、「A を含むような集合の集合」を考えることができます。
すなわち、Aの部分集合の集合を考えることができます。

部分集合の補集合

集合 A の「補集合 (complement)」とは、ある大きな集合 U の要素のうち、A に含まれないものからなる集合のことを言います。
つまり、U に含まれている要素全体から A に含まれる要素を取り除いた残りの要素からなる集合です。補集合は A の補集合とも言われ、A^c と表記されます。

実数全体の集合 \mathbb{R} を考えた場合、集合 A = [0, 1](0から1までの実数の区間)の補集合 A^c は、以下のように表現できます。

 A^c = (-\infty, 0) \cup (1, \infty)

つまり、A^cは、0未満と1より大きい実数全体からなる集合になります。

続きます→
dodgson.hatenablog.com

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おわりに&おすすめ

最後に、大学数学のおすすめ参考書まとめの記事を紹介します。
当サイトで人気記事となっていますので、よければ読んでみてください。

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