ここでは、集合論の基礎確認をします。
動画でも解説していますので、よければそちらも見て下さい。
集合の包含関係
集合には、要素を含むことができます。例えば、自然数の集合 は、などの要素を含んでいます。
また、空集合 は、どの要素も含んでいない集合です。
集合 と があるとき、 が を「含む」ということを、が の「部分集合である」といい、記号 で表します。
これは、「 のすべての要素は の要素である」という意味になります。
例えば、自然数の集合 と偶数の集合 を考えます。
このとき、 は の部分集合であり、 と表せます。
なぜなら、 の要素であるは、全て自然数でもあるからです。
また、空集合 は、どの集合の部分集合でもあると言えます。
すなわち、任意の集合 について、 が成り立ちます。
包含関係の性質
部分集合に関するいくつかの性質を紹介します。
自明な部分集合
任意の集合 について、 が成り立ちます。
これは、 は自身を含んでいるためです。
また、空集合 は任意の集合の部分集合であるため、 がどのような集合であっても、 が成り立ちます。
部分集合の推移律
かつ が成り立つとき、も成り立ちます。この性質を「部分集合の推移律 (transitivity of inclusion)」といいます。
この性質から、ある集合 に対して、「 を含むような集合の集合」を考えることができます。
すなわち、の部分集合の集合を考えることができます。
部分集合の補集合
集合 の「補集合 (complement)」とは、ある大きな集合 の要素のうち、 に含まれないものからなる集合のことを言います。
つまり、 に含まれている要素全体から に含まれる要素を取り除いた残りの要素からなる集合です。補集合は の補集合とも言われ、 と表記されます。
実数全体の集合 を考えた場合、集合 (0から1までの実数の区間)の補集合 は、以下のように表現できます。
つまり、は、0未満と1より大きい実数全体からなる集合になります。
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