ここでは、単調極限定理&確率の連続性について確認し、証明します。
動画でも解説しますので、よければそちらも見てください。
前回→
【確率論】確率の性質【劣加法性】証明付き - ドジソンの本棚
準備(前提知識)
証明の前に下のを確認しておきましょう。
事象の列が単調増加であるとき、すなわちであるならば、
であるので、
その極限を
とします。
また、事象の列が単調減少であるとき、すなわちであるならば、
であるので、
その極限を
とします。
次に、上極限、下極限は次のようにされます。
確認が済みましたので、証明に移ります。
単調極限定理とは
事象の列に対し、単調列ならば
が成立し、これを単調極限定理という。
もっと言えば、確率の連続性での単調極限定理である。
証明
①単調増加列の場合
単調増加列であるを取り、とする。
このとき、は互いに排反となり、また・・・(i)
であることに注意する。
σ加法性より、が成立するので、
(i)と単調増加列における極限のより、
上の結果とあわせて、が得られる。
②単調減少列の場合
余事象を取ればよい。
このとき、であり、
また、
であるので、が得られる。
よって単調極限定理を示せた。
確率の連続性とは
極限を持つならば、すなわちであるならば、
が成立する。
これを確率の連続性という。単調性を必要としない点が上との違いである。
証明
ポイントは、極限を持つということである。
まず下極限から見ていくと、
また、であり、
このとき、となることに注意する。
このは単調増加であるので、単調極限定理より、
逆も同様にして示すことができる。
は単調減少であるので、単調極限定理より、
以上より示すことができた。証明終わり。
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