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【複素関数】極形式と偏角&オイラーの公式(練習問題付き)


ここでは、複素関数の『極形式オイラーの公式』について確認します。
動画でも解説していますので、よければそちらも見て下さい。

動画解説(YouTube

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極形式

複素数z=x+i y (\neq 0)に対応する点を(x,y)とし、この極座標(r,\theta)とすると、

x= r \sin \theta ,y= r \cos \theta
となる。

このとき、z極形式で、
z=r\left( \cos \theta +i\sin \theta \right)
と表すことができる。

オイラーの公式を使う場合
オイラーの公式
e^{i\theta }=\cos \theta +i\sin \thetaである。

これを極形式に適用すれば、
z=re^{i\theta }
とシンプルにすることもできる。

練習問題

0\leq \theta <2\piの範囲で考えるとする。

このとき、次の極形式を求めよう
①:z=1-i

②:z=-1-i


解:①
1-i=\sqrt{2}\left( \cos \left( -\dfrac{\pi }{4}+2n\pi \right) +i\sin \left( -\dfrac{\pi }{4}+2n\pi \right) \right)

であり、条件を満たすのは、\theta =\dfrac{7}{4}\piであるので、

求める解は、

1-i=\sqrt{2}\left( \cos \dfrac{7}{4}\pi +i\sin \dfrac{7}{4}\pi \right)

である。

解:②
-1-i=\sqrt{2}\left( \cos \left( -\dfrac{3}{4}\pi +2n\pi \right) +i\sin \left( -\dfrac{3}{4}\pi +2n\pi \right) \right)

であり、条件を満たすのは、\theta =\dfrac{5}{4}\piであるので、

求める解は、

-1-i=\sqrt{2}\left( \cos \dfrac{5}{4}\pi +i\sin \dfrac{5}{4}\pi \right)

である。

応用問題(偏角を求める)

\thetaz偏角にあたります。

そこで、まとめの問題として、下の複素数z偏角を求めてみましょう。
0\leq \theta <2\piの範囲で考えるとする。

z=\dfrac{-2}{1+\sqrt{3}i}

解:
\begin{aligned}z=\dfrac{-2}{1+\sqrt{3}i}&=\dfrac{-2\left( 1-\sqrt{3}i\right) }{\left( 1+\sqrt{3}i\right) \left( 1-\sqrt{3}i\right) }&\\ &=-1+\sqrt{3}i&\end{aligned}

よって、
\theta =\dfrac{2}{3}\pi

紹介

高校数学レベルから大学数学を楽しむことができます。
詳しくは下のまとめ記事にて。
dodgson.hatenablog.com

おわりに&おすすめ

最後に、大学数学のおすすめ参考書まとめの記事を紹介します。
当サイトで人気記事となっていますので、よければ読んでみてください。

≫線形代数(初心者向け)
≫線形代数(上級者向け)
≫集合位相
≫複素関数
≫微分方程式
≫関数解析
≫洋書(初心者向け)
≫洋書(上級者向け)
≫LaTeX効率化・おすすめ本

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