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【微分方程式500問】10,初期値問題と未定係数法と特解(複数組み合わせ型)

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◇◆◇

今回も未定係数法と特解についてやっていきます。
特に、その初期値問題で練習回です。
多項式、sin、cos、指数関数eでそれぞれ分けてしています。
7回の記事⇩
dodgson.hatenablog.com
8回の記事⇩
dodgson.hatenablog.com
9回の記事⇩
dodgson.hatenablog.com

※前回までの記事(全部)はここから見れます⇩
即解決!大学数学まとめ【院試まで使える】 - ドジソンの本棚

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初期値問題(複数)

例えばy'+y=t+\sin tのような右辺に多項式、sin&cos、指数関数が複数登場しているようなものです。

これも今までと同じようにして解くことができます。
なのでこの初期値問題、
y'+y=t+\sin t,\,y\left( 0\right) =1
を解いてみましょう。

まず特解を求めますので、
y=\alpha t+\beta +\gamma \cos t+\delta \sin t
とします。
このとき、
y'=\alpha -\gamma \sin t+\delta \cos tであるので
上の式に代入し、


\alpha -\gamma \sin t+\delta \cos t + \alpha t+\beta +\gamma \cos t+\delta \sin t =t+\sin t
より、
\begin{aligned}\alpha =1,\beta =-1\\ \gamma =-\dfrac{1}{2},\delta =\dfrac{1}{2}\end{aligned}
とわかります。

よって特解は
y=t-1-\dfrac{1}{2}\cos t+\dfrac{1}{2}\sin t

したがって一般解は
y=t-1-\dfrac{1}{2}\cos t+\dfrac{1}{2}\sin t+ce^{-t}
と求まりますので、あとは初期条件より
y=t-1-\dfrac{1}{2}\cos t+\dfrac{1}{2}\sin t+\dfrac{5}{2}e^{-t}
が解となります。

下の問で練習してみましょう。

問(初期値問題)

① y'+2y=t+\sin 2t,y\left( 0\right) =1

② y'+3y=\cos t+e^{2t},y\left( 0\right) =-1

① y=\frac{1}{4}\left( 2t-1+\sin 2t-\cos 2t+6e^{-2t}\right)

② y=\dfrac{1}{10}\left( 3\cos t+\sin t+2e^{2t}-15e^{-3t}\right)

普通に計算が疲れると思うのでここで終わりにしておきます。
まとめ回などで似たような問題をする予定です。

おわりに&次の記事に進む

今回も3問終了、( ..)φメモメモ。

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