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【微分方程式500問】3,非斉次系の一般解の覚え方(問題付き)

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前回の記事の続きです⇩
【微分方程式500問】1,定数係数一階線形常微分方程式(問題付き) - ドジソンの本棚
【微分方程式500問】2,初期値問題《定数係数一階線形常微分方程式》(問題付き) - ドジソンの本棚
上の二つの記事の内容を理解していないと今回理解するのは厳しいかも。
一応確認しておきましょう。

★おすすめ記事★
dodgson.hatenablog.com

非斉次系の一般解

以下、cを任意定数とします。

前回までの微分方程式の右辺は0でした。
これを関数f\left( x\right)にしてできるy'+ay=f\left( x\right)の一般解を求め、実際に問を解いていきます。

そうすると初期値問題も解けるようになるので次回の記事ではこの初期値問題をします。

さてこの一般解ですが先に見ておくと、
\displaystyle y=\left( \int f\left( t\right) e^{at}dt+c\right) e^{-at}
です。

前回までの記事を見ていればこの証明もできるはず。
そう、e^{at}を使うんですね。
基本1回目と同じなのですが、下で確認しておきます。

一般解を覚える

上のとおりですが、ここでは一般解を覚えるために、
わざと一般解から逆にたどり、元の微分方程式を目指します。

証明を知りたい方は下から上へと見てもらえばよいかと。(逆に見る)


それではやっていきます。
y'+ay=f\left( x\right)の一般解は
\displaystyle y=\left( \int f\left( t\right) e^{at}dt+c\right) e^{-at}
です。

これは両辺にe^{at}をかけると、
\displaystyle e^{at}y=\left( \int f\left( t\right) e^{at}dt+c\right)
となります。

次に両辺を微分することで、
\left( e^{at}y\right)'=f\left( t\right) e^{at}
すなわち
e^{at}y'+ae^{at}y=f\left( x\right) e^{at}
となります。

あとはe^{at}で割ると、
y'+ay=f\left( x\right)
このように元の方程式が得られます。

証明はこの逆で進めるといいわけですが、
元の式にe^{at}をかけて~とすると初見なら『???』となるはず。
(わかる人はOKですが……)

ということで、確認も済んだので、問で練習しましょう。

① y'+y=1

② y'-\frac{1}{2}y=-1

③(難) y'-2y=\sin t

④(難) y'-2y=\cos 2t

①  y=1+ce^{-t}

② y=2+ce^{\frac{t}{2}}

③ y=-\dfrac{2\sin t+\cos t}{5}+ce^{2t}
部分積分すればできます。

④ y=\dfrac{\sin 2t-\cos 2t}{4}+ce^{2t}
上と同じく。

おわりに&次の記事に進む

今回も4問終了、( ..)φメモメモ。

次の記事⇩
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