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【確率論】条件付き確率から全確率の公式,ベイズの公式へ


ここでは、条件付き確率と全確率の公式,ベイズの公式について確認し、証明します。
動画でも解説しますので、よければそちらも見てください。

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条件付き確率

事象Bが起こった時の事象Aの確率を
P\left( A| B\right) =\dfrac{P\left( A\cap B\right) }{P\left( B\right) }
とし、
これを『条件付き確率』といいます。

例で条件付き確率を確認してみましょう。

コイン(10円玉)を2回投げるとします。
A=\left\{ 1回目で表が出る\right\}
B=\left\{ 2回目で裏が出る\right\}
とすると、

B=\left\{ (表,裏),(裏,裏)\right\}
A\cap B=\left\{ \left( 表,裏\right) \right\}
より、
P\left( B\right) =\dfrac{2}{4},P\left( A\cap B\right) =\dfrac{1}{4}
となる。

よって、2回目が裏であったとき、
1回目が表である条件付き確率は、
P\left( A| B\right) =\dfrac{1}{2}
と求まります。

全確率の公式

\displaystyle\Omega =\bigcup ^{n}_{i=1}B_{i} , B_{i}\cap B_{j}=\emptyset ( i\neq j)
であるとき、任意の事象Aに対して、次のようにできます。

\begin{aligned}P\left( A\right) &=P\left( A\cap \Omega \right)& \\ &=P\left( \bigcup ^{n}_{i=1}\left( A\cap B_{i}\right) \right)& \\ &=\sum ^{n}_{i=1}P\left( A\cap B_{i}\right)& \\&\overset{①}=\sum ^{n}_{i=1}P\left( A| B_{i}\right) P\left( B_{i}\right) &\end{aligned}

①となることを全確率の公式といいます。

ベイズの公式

はじめに、P\left( B_{j}\cap A\right) =P\left( A| B_{j}\right) P\left( B_{j}\right)
であることに注意をする。

ここで、条件付き確率より
P\left( B_{j}| A\right) =\dfrac{P\left( B_{j}\cap A\right) }{P\left( A\right) }
であるので、
上の全確率の公式とあわせて、

P\left( B_{j}| A\right) =\dfrac{P\left( A| B_{j}\right) P\left( B_{j}\right) }{\sum ^{n}_{i=1}P\left( A| B_{i}\right) P\left( B_{i}\right) }

が得られます。

これをベイズの公式といいます。

おわりに&おすすめ

最後に、大学数学のおすすめ参考書まとめの記事を紹介します。
当サイトで人気記事となっていますので、よければ読んでみてください。

≫線形代数(初心者向け)
≫線形代数(上級者向け)
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