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【簡単】条件付確率と乗法公式その一般化

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はじめに

この記事では『条件付確率と乗法公式その一般化』を確認します。

※間違い、ご指摘などがあれば(https://twitter.com/Dodgson_007)のDMにご連絡ください。
お問い合わせフォームからもどうぞ(https://dodgson.hatenablog.com/about

★この記事について(数学記事のQ&A - ドジソンの本棚

◎できれば記事の最後まで読んでくれると助かります。

 

条件付確率

めんどうな説明はカットして

条件付確率とは何なのか確認する。

 

まず事象A,Bがあり、P\left( A\right) >0であるとする。

このとき、

Aが起こったときBが起こる

この条件付確率をP\left( B| A\right)とあらわす。

 

P\left( B| A\right)は、

P\left( B| A\right) =\dfrac{P\left( A\cap B\right) }{P\left( A\right) }

これで求められることを覚えておこう。

 

確認までに。

分母が\neq0でなければならないので、
はじめにP\left( A\right) >0という条件を与えた。

逆の場合も確認しておこう。

まず、事象A,Bがあり、P\left( B\right) >0であるとする。

このとき、

Bが起こったときAが起こる

この条件付確率をP\left( A| B\right)とあらわす。

 

P\left( A| B\right)は、

P\left( A| B\right) =\dfrac{P\left( A\cap B\right) }{P\left( B\right) }

である。

基本、与えられた条件の順から形作りをするうえで、
条件付確率は右から左に見ると迷わない。
分母に来る確率は、前提条件の方。

このように考えることでしっかりと覚えることができるだろう。

乗法公式

見てみれば当たり前、両辺に分母をかけただけなのだが、
意外と使う公式なのですぐに答えられるようにセットで覚えておこう。

P\left( B| A\right) P\left( A\right) =P\left( A\cap B\right)

これと、その逆は

P\left( A| B\right) P\left( B\right) =P\left( A\cap B\right)


である。

次はこれをnの場合どうなるか。
一般化したものを確認する。

一般化:条件付確率

上の乗法公式で一般化したものである。
nの場合で使う機会なんてそうそうあってたまるかと思いつつ、
アクチュアリー数学などで平気で出題されそうなので覚えたものだったりする。

P\left( A_{1}\right)からずるずると引きずっているので
ドミノ型条件付確率の乗法公式と勝手に造語した覚えがあるが、
呼び方は読者の好きにしてほしい。

さて、早速確認していく。



公式

n個の事象A_{1},\ldots ,A_{n}に対し、
\begin{aligned}P\left( A_{1}\cap \ldots \cap A_{n}\right) =P\left( A_{1}\right) P\left( A_{2}| A_{1}\right) P\left( A_{3}| A_{1}\cap A_{2}\right) \cdot \cdot \cdot \ P\left( A_{n}| A_{1}\cap A_{2}\ldots A_{n-1}\right) \end{aligned}

注意!
P\left( A_{1}\right)以降の確率、
P\left( A_{1}\cap \ldots \cap A_{n-1}\right)>0であることに注意。
問題の中で使う場合、そこまで気にする必要はないですが。
ちなみに何故かと言いますと、証明していく中で
P\left( A_{1}\cap \ldots \cap A_{n-1}\right)が分母に現れるからですね。



次回予告

次はセットで確認したい、全確率の定理についてです。
記事ができ次第、以下にリンクを用意するので見てくださいね。
次の記事:
dodgson.hatenablog.com

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