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ケーリー・ハミルトンの定理の使い方と応用例

はじめに

この記事では『ケーリー・ハミルトンの定理の使い方と応用例』を例題で練習する。

よくある『ケーリー・ハミルトンの定理』の使い方

二次正方行列A=\begin{pmatrix} a & b \\ c & d \end{pmatrix}があり、
A^{2}-\left( a+d\right) A+\left( ad-bc\right) I=Oであることはすでに知っている、覚えていることだろう。

ここから、A^{2}=\left( a+d\right) A-\left( ad-bc\right) Iとなることがわかるので、A^nを求めることができるわけだ。
やり方は、両辺にAをかけて、A^3A^4はどうなのか調べる単純作業。

次は、この定理を使って問題を解いてみよう。
あまり見ないパターンなのでよい練習になると思う。

応用例、A^2を調べる

まず前提として、A^{n}=O,( n\geq 1)であるとする。
ただし、A^{n-1}\neq O
そこで、A^2がどうなるか調べよう。

A^{2}-\left( a+d\right) A+\left( ad-bc\right) I=O
これにA^{n-1}A^{n-2}をかけてみると、それぞれad-bc=0,a+d=0となることがわかる。
よって、A^{2}=Oであることがわかった。

おすすめ記事

下の記事でケーリー・ハミルトンの定理を使って例題を解き方を紹介している。
あわせて見ておこう。
dodgson.hatenablog.com