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【線形代数】即解決!ケーリー・ハミルトンの定理を例題で確認しよう

はじめに

この記事ではケーリー・ハミルトンの定理を例題を使って確認、練習します。

2021/05追記:最新版、ケーリー・ハミルトンの定理の記事を書きました。

先に下の記事から見てください。

dodgson.hatenablog.com

即解決!ケーリー・ハミルトンの定理を例題で確認しよう

◎ケーリー・ハミルトンの定理とは?

n次正方行列Aの固有多項式\varphi _{A}\left( t\right)とすると、

\varphi _{A}\left( t\right) =\boldsymbol{0}となるもの。

 

※二次の場合の性質

f:id:Dodgson:20210823172708p:plain

これについて、

\varphi _{A}\left( A\right) =A^{2}-\left( a+d\right) A+\left( ad-bc\right) E=\boldsymbol{0}

・・・①

固有多項式

f:id:Dodgson:20210824115543p:plain

これより、\varphi _{A}\left( A\right)が①の形になることがわかる。

つまり、A^{2}を求めるなら

A^{2}=\left( a+d\right) A+\left( ad-bc\right) Eより

f:id:Dodgson:20210824120206p:plain

ならば

f:id:Dodgson:20210824120431p:plain

ちなみに、

\begin{aligned}A^{3}=A\cdot A^{2}=A\left( 5A-2E\right) =5A^{2}-2A\ =5\left( 5A-2E\right) -2A=23A-10E\end{aligned}

 

ケーリーハミルトンの定理を使う機会はあまりないと思いますが、一応上で理解できたと思います。

便利と言えば便利ですが、過去に使った記憶があまりないっていう……

とはいえ院試の問題やってたらたまに見かけるので、形としてこの機会に再確認したわけです。

せっかくなのでもう少し練習した物を下で載せます。

 

 

ケーリー・ハミルトンの定理の練習その2

問:

f:id:Dodgson:20210824121219p:plain

とするとき、

A^{4}-4A^{3}-A^{2}-5E

これを求めよう。

 

解:

Aの固有多項式

f:id:Dodgson:20210824121622p:plain

ここで

f\left( t\right) =t^{4}-4t^{3}-t^{2}-5とおくと

f\left( t\right) =\varphi _{A}\left( t\right) \left( t^{2}+t\right) +2t+5である。

 

ケーリー・ハミルトンの定理より

\varphi _{A}\left( t\right) =\boldsymbol{0}なので

A^{4}-4A^{3}-A^{2}-5E=2A-5Eである。

よって、

f:id:Dodgson:20210824122339p:plain

おわり。

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