線形空間の定義
定義の確認をしていきましょう。
線形空間とは。
集合が
上の線形空間であるなら、
による加法と
の元によるスカラー乗法が定義され、次の(1)~(8)を満たす。
(加法)に対し、
(1) (結合法則)
(2)(交換法則)
(3)に対し、
を満たす、
がただ一つ存在する。(ゼロベクトルの存在)
(4)に対し、
を満たす、
がただ一つ存在し、
と表される。(逆ベクトルの存在)
(スカラー乗法)
と
に対し、
(5)(分配法則1)
(6)(分配法則2)
(7)(結合法則(スカラー乗法))
(8)(単位法則)
以上。
線形部分空間の定義
の部分集合
が次の(1),(2)を満たすとき、
を
の線形部分空間という。
(1)に対して、
(2),
に対して、
一次独立の定義
次の『無限次元』で扱うため、ここで一応確認しておく。
の元、
について、
ならば、
となるとき、
は一次独立である。
これが成立しないとき、一次従属とする。
無限次元とは
において、
に対し、
個の一次独立な元が存在するとき、
は無限次元であるという。
おわり。次回はノルムについて。
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