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【例題①】重積分の変数変換『sin(x+y)』はどうなるか?(解析学)

はじめに

この記事では『重積分の変数変換『sin(x+y)』』を確認します。

~重積分記事~

 ①ここ

【例題②】重積分の計算方法と例題の続き(解析学) - ドジソンの本棚

一度は読んでおきたい、おすすめ記事⇩
dodgson.hatenablog.com

\int \int _{D}\sin \left( x+y\right) dxdyを計算

\int \int _{D}\sin \left( x+y\right) dxdy

ただし、D=\{ \left( x,y\right) \in \mathbb{R} ^{2}| x\geq 0,y\geq 0,x+y= \dfrac{\pi }{2}\}とする。

これを解いてみよう。

この下に解を載せるので、一旦自分で解いてからでも良し、急いでいるならそのまま見ても良しです。

 

解:\int \int _{D}\sin \left( x+y\right) dxdy=?

 変数変換を使う。

x=\dfrac{u+v}{2},y=\dfrac{n-v}{2}とすると、

Dは、

D'=\left\{ \left( u,v\right) \in \mathbb{R} ^{2}| 0\leq u\leq \dfrac{\pi }{2},-u\leq v\leq u\right\}に移る。

図で確認すると、

f:id:Dodgson:20210805161043p:plain

こうなる。ここまではOK?

 

また、dxdy=\dfrac{1}{2}dudvである。

これは、ヤコビアンJについて、

J=\begin{vmatrix} \dfrac{1}{2} & \dfrac{1}{2} \\ \dfrac{1}{2} & \dfrac{-1}{2} \end{vmatrix}=-\dfrac{1}{2}

より、\left| J\right| =\dfrac{1}{2}となることから。

以上より、
\begin{aligned}\iint _{D}\sin \left( x+y\right) dxdy&=\frac{1}{2}\int \int _{D'}\sin ududv&\\ &=\frac{1}{2}\int ^{\dfrac{\pi }{2}}_{0}du\int ^{u}_{-u}\sin udv&\\ &=\frac{1}{2}\int _{0}^{\dfrac{\pi }{2}}2u\sin udu&\\ &=\int ^{\dfrac{\pi }{2}}_{0}u\sin udu&\\ &=1&\end{aligned}
おわり。
最後、省略したが、簡単な計算なので各自。
※次の記事でも例題で重積分の練習をします。
勉強したい方は下から進んでください。

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