ドジソンの本棚

上の『大学数学』から数学記事検索が簡単にできます

ドジソンの本棚

本サイトはプロモーションを含みます

Darboux(ダルブー)の上積分と下積分(リーマン可積分)

はじめに

ここではルベーグ積分に入る前の話で『Darboux(ダルブー)の上積分と下積分』についてやります。

≫数学記事まとめはこちら

Darboux(ダルブー)の上積分と下積分

積分、下積分とはなんぞやという話から始めます。
そのために準備(定義)していきます。

まず、I=[ u_{1},b_{1}] \times \ldots \times [ a_{d},b_{d}]\mathbb{R} ^{d}有界区間とし、
その長さを\left| I\right| とする。
(※メモ※この『長さ』は体積とも。)
例えば、\left| I_{1}\right| は、|b_{1}-a_{1}|である。
これら区間を重ならないように分割したものを\Deltaとし、I上の関数fに対して、

\displaystyle\overline{f}_{j}=\sup _{x\in I_{j}}f\left( x\right)
\displaystyle\underline{{f}_{j}}=\inf _{x\in Ij}f\left( x\right)
とおく。

このとき、
過剰和は、\displaystyle\overline{s}\left( f,\Delta \right) =\sum ^{k}_{j=1}\overline{f}_{j}\left| I_{j}\right|
不足和は、\displaystyle\underline{s}\left( f,\Delta \right) =\sum ^{k}_{j=1}\underline{{f}_{j}}\left| I_{j}\right|
となる。

過剰和は、(図だと手描きなので汚いが)
f:id:Dodgson:20211231172059p:plain
このように考えればよい。
この分割\Deltaを細分していき、\displaystyle\inf _{\Delta }\overline{s}\left( f,\Delta \right)を上積分と言い、
\displaystyle\overline{\int} _{I}fdxとかく。

不足和は、(図だと手描きなので汚いが)
f:id:Dodgson:20211231172840p:plain
このように考えればよい。
同じくこの分割\Deltaを細分していき、\displaystyle\sup _{\Delta }\underline{s}\left( \Delta ,f\right) を下積分と言い、
\displaystyle\underline{{\int} _{I}}fdxとかく。

これらが、ダルブーの上・下積分で、
\displaystyle\overline{\int} _{I}fdx=\underline{{\int} _{I}}fdxのとき、fI上でリーマン可積分という。
これらは必要十分の関係にある。

ルベーグの定理

これから測度・ルベーグ積分をやっていくので、
おまけとして、ルベーグの定理を紹介する。

fI上リーマン可積分であるための必要十分として、fI上の『ほとんど至るところ』で連続であることが挙げられる。(ルベーグの定理)
少しぐらい不連続点があってもよいわけだが、リーマン積分できなくなってくるとルベーグ積分の登場というわけだ。

続く。次の記事(数学記事まとめ)は、この頁の下。

お願い

もしお時間がありましたら下のサイト説明(PDF)も見てください。お願いします!!!!

drive.google.com

紹介

サイト:数学の島の本拠地ができました!
『本要らず、より丁寧に解説を』を目指して頑張っていますので、応援よろしくお願いします!
⇩PV(&モチベ)を上げるためにも是非見に来てください!!⇩
mathdodgson.blogspot.com

おすすめ(次の記事など)

数学記事まとめです⇩

dodgson.hatenablog.com