ここでは、ε-N論法&ε-δ論法の数列の極限に関する確認をする。
数列の収束と発散
を数列とする。
数列が収束するとは
任意のに対して、あるが存在し、任意のに対して、
となるとき、はに収束するという。
上を
または、
と表す。
数列が発散するとは
が収束しない時、発散するという。
全称記号と存在記号について
『任意のに対して』をと表すこともある。
このを全称記号という。
『あるが存在し』をと表すこともある。
このを存在記号という。
以下では、これらの記号を使うことにする。
例:はさみうちの原理
数列,,に対して、,がに収束するとし、
任意のに対し、が成立するとする。
このとき、はに収束する。
証明
より、
次が成立する。
・・・①
・・・②
ここで、任意のに対して、ととると、であり、仮定より
ならば、
①より、であるので、
②より、であるので、
である。すなわち、
が成立する。
よって、が成立する。
よく見る例で練習
数列,に対して、がに収束し、がに収束するとする。
また、を定数とする。
このとき、下の①,②,③を示せ。
①
②
③
メモ:下の証明で略した部分がある。詳しくは動画の説明にて。
証明①
,より、
次が成立する。
ここで、任意のに対して、ととると、であり、
ならば、
よって、
が成立する。
証明②
①と同様に示すことができるため省略。
以下の点に注意すれば示すことができる。
証明③
のときは明らかに成立するので、の場合について示せばよい。
より、次が成立する。
ここで、任意のに対して、とおく。
とすると、である。
上より、次が成立する。
ならば、
よって、
が成立する。
極限の一意性
の極限が存在するなら、その極限は唯一つである(一意的である)。
つまり、
であるとすると、
である。
証明
とする。
より、次が成立する。
は任意であるため、ととることにする。
また、とおくとである。
よって、ならば、
は矛盾している。
したがって、である。
以上より、収束するならば、極限は唯一つである。
おわり。
※次#2に続く。
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